女性活躍推進法は採用時にどのように影響する? | 顧問バンク

コラム

女性活躍推進法は採用時にどのように影響する?

採用活動を行う際にしっかりおさえておきたいのが「女性活躍推進法」です。女性を積極的に採用したい、女性が働きやすい環境を整えたいと考えている企業にとって注目すべき法律だといえます。そこで、女性活躍推進法とは何か、取り組むメリットや採用に与える影響などについてご紹介しましょう。

女性活躍推進法とは?

女性活躍推進法とは、2015年に施行された女性活躍を推し進めるための法律で、正式名称は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」です。

女性の中には、育児や家事、介護などが理由で働くことができない方がいますが、そういった方たちが働きやすくなるように定められた法律です。

この法律により、国・地方公共団体、従業員301人以上の企業は、定められた内容に則って女性活躍推進のための取り組みを行わなければなりません。300人以下の企業については努力義務とされています。対象となる企業は、毎年自社でどのような女性活躍推進の課題があるのかを分析する必要があるほか、報告も義務づけられています。

女性活躍推進法に対して企業が負う義務

女性活躍推進法において、対象企業には3つのことが義務づけられています。

自社の女性の活躍についての状況把握・課題分析

女性採用比率、勤続年数男女差、労働時間の状況、女性管理職比率の4つについて状況把握しなければなりません。これらは必須項目とされており、任意項目として、非正規雇用から正規雇用への転換状況などについても検討することが求められています。

また、厚生労働省では行動計画策定支援ツールなどの配布を行っているので、実践する際に役立ててみてはいかがでしょうか。

行動計画の策定・社内周知・公表・届出

行動計画を作成し、それを社内で労働者へ周知してもらうほか、外部への公表や都道府県労働局への届出を行わなければなりません。行動計画書の必須記載事項として、目標(定量的目標)、取組内容、実施時期、計画期間の4つが定められています。

以下が例です。

  • 計画期間…令和3年4月1日~令和4年3月31日
  • 目標…管理職に占める女性割合を30%以上にする。
  • 取組内容・実施時期…
    • 令和3年4月~ 新しい評価基準について検討する。
    • 令和3年5月~ 研修プログラムを検討する。
    • 令和3年6月~ 検討した研修プログラムを実施する。

実現可能な内容・スケジュールの検討が必要です。

自社の女性の活躍に関する情報の公開

各社の現状について公表するための取り決めです。厚生労働省が運営している女性の活躍推進企業データベースのほか、自社のホームページ等に掲載して公表を行います。

年に1回情報を公表するため、積極的に優秀な女性人材の確保のために取り組んでいる企業がどこなのかがわかり、企業間での競争力向上のためにも役立てられています。

企業が女性活躍推進に取り組むメリット

女性活躍推進法に取り組むことによって積極的な女性採用に繋がります。そのため、これまでうまく女性の採用ができていなかったような場合は優秀な女性人材を確保できることも期待できます。更なる企業の発展を目指していくためにも注目したい法律です。

女性活躍推進に取り組むことにより、以下のようなメリットがあります。

「えるぼし認定」の取得

えるぼし認定は、厚生労働省が認定を行っています。女性活躍推進の取り組みが認められた企業は、自社製品に認定マークをつけることができます。

「えるぼし認定」のマークは商品だけでなく、Webサイトや求人票などにも使用して、「女性が活躍できるように積極的な取り組みを行っている企業」としてアピールすることができます。女性向けの採用活動を行う際に有利になることも期待できるでしょう。

企業で認定を取得するためには採用、就業継続、管理職比率などの項目で基準を満たさなければなりません。認定を受けた企業は日本政策金融金庫から融資を受ける際に低い金利が適用されたり、公共調達で加点評価されたりするメリットもあります。

男性の働き方も見直される

女性活躍推進法では男女共通の評価基準が設けられており、その中では法定時間外労働などが含まれています。これらを適切に見直すことにより、男性にとっても働きやすい職場になるでしょう。

働くことができていなかった優秀な人材を得られる

女性の中にも優秀な人材がたくさんいますが、育児や家事が忙しい、介護のためどうしても働くことができないといった人材が働く機会を失ってしまうことがあります。こういった市場に出てきていない優秀な人材を採用したいと考えた際にも、女性活躍推進法が役立ちます。

企業によっては男性主体、男性中心の職場もありますが、女性を管理職や重要な役割に採用することにより、男性では難しい問題の発見や、女性に響きやすい商品開発にもつなげていけるでしょう。

女性活躍推進法が採用に与える影響

女性活躍推進法に取り組んでいる場合とそうでない場合では、採用活動において考えなければならないことや注意しておくべきポイントが変わります。おさえておきたい影響について解説します。

女性が働きやすい条件の整備が必要

女性活躍推進法は女性にとって働きやすい職場環境を目指すための取り組みであるため、それを実現するため条件の整備が必要です。

例えば、現状の条件では結婚や出産、育児で働き続けることができず、職場を離れてしまう方もいるでしょう。ですが、個人の状況に合わせて勤務時間を短縮する、子供の発熱時などに休暇をとりやすいなど柔軟な働き方ができれば、無理のない範囲で仕事を継続することができます。

勤務条件を見直し、女性が継続して働きやすい職場づくりを目指しましょう。

管理職になることを見越した採用が必要

えるぼし認定では「管理職比率」の項目があるため、将来的にえるぼし認定を目指している場合は特に、採用する女性が将来管理職になることを見越したうえでの取り組みが必要です。

例えば、現状で管理職が介護や育児のために柔軟な働き方ができない企業の場合、管理職を目指す女性が減ってしまうことも考えられます。女性にとって働きやすく、なおかつ管理職を目指しやすい環境を整えましょう。

女性の活躍に焦点をあてたアピールが必要

女性が働きやすく、活躍しやすい職場を実現していたとしても、それを周知できなければ働きやすさを重視して職場探しをしている求職者の目に留まりにくくなります。そこで、何か取り組みを行っているのであれば、しっかりアピールすることが重要です。

例えば、採用サイトの中で特集を組み、働きたい女性に響くような採用活動を行う、実際に育児や介護をしながら働いている女性にインタビューした記事を掲載するなど工夫してみるのも良いでしょう。

「えるぼし認定」の取得がアピールになる

えるぼし認定を取得しているかどうか重視している女性求職者がいることも想定できます。女性活躍推進法に取り組んでいく際には、えるぼし認定取得を目指しましょう。特にえるぼし認定の中でも上位の認定制度である「プラチナえるぼし」認定を受けることができれば、女性にとって働きやすい環境が整っている大きなアピールに繋がります。

企業の女性活躍推進による採用成功事例

実際に企業が女性活躍推進法に取り組み、成功した事例についてご紹介しましょう。

えるぼし認定取得で優秀な人材を採用できた事例

群馬県にある精油工場「朝倉染布株式会社」の事例です。

生産現場(二交替)に配属されている女性が少なく、キャリアアップの研修制度が明確ではないことを課題としていました。そこで、生産現場の女性社員を増員し、多能工化を推進することでキャリアアップにつなげることを目標として女性活躍推進法に取り組んだそうです。女性が一生、外で働ける職場づくりに力を入れ、行動計画の策定を行いました。

その結果は、えるぼし認定を取得することができたそうです。また、えるぼし認定を取得していることをきかっけに応募してきた優秀な人材を採用することができました。

【参考】 女性活躍推進の取組 好事例集
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000197011.pdf

女性社員のさらなる活躍につながった事例

愛知県で金融業・保険業を営んでいる「マイコミュニケーション株式会社」の事例です。

企業において管理職に就いている女性割合が低いことと、女性の部長級がいないことを課題としていました。課長級相当の管理職総数を増やし女性管理職の割合も増やすこと、1人以上女性を部長級に昇格させることを目標として定めて取り組みを行ったそうです。

結果、部長級の女性が誕生したほか、エリア責任者に昇格する女性も出てきました。

【参考】 女性活躍推進の取組 好事例集
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000197011.pdf

各企業で積極的な取り組みが必要

優秀な女性であったとしても、自分の条件で働ける企業が見つからないなどの理由から社会に出てきていない方がたくさんいます。女性の採用を積極的に行いたいと考えているのであれば、女性活躍推進法に注目してみましょう。

例えば、女性従業員の活躍を阻んでしまうような制度がある、または介護や育児に直面している女性にとって働きやすい企業とはいえないようなケースもあるはずです。社内でなにか問題があるのならそれを改善し、より活躍できるように取り組むなど検討してはいかがでしょうか。

   

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